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第13話 走り終わったら、最初に君を探した

last update Petsa ng paglalathala: 2026-09-22 15:26:43

第13話 走り終わったら、最初に君を探した

 スタートの銃声が鳴った瞬間、陽菜は飛び出した。

 俺には四百メートル走の細かい駆け引きなんて分からない。

 最初から飛ばしすぎると後半が苦しくなるとか、バックストレートでどこまで速度を維持するかとか、最後の百メートルで身体が動かなくなるとか。数日前に少し調べた知識はある。

 でも実際に目の前で始まってしまうと、そんなものはほとんど役に立たなかった。

 ただ走っている。

 それだけなのに、目が離せない。

 外側のレーンを走る陽菜は、序盤から前へ出ていた。

「速いじゃん」

 隣で神崎先輩が言う。

「ですね」

「香坂君、詳しくないんでしょ?」

「全然」

「なのにものすごい真剣な顔してる」

「今それ言います?」

「ちょっと面白くて」

「見ててくださいよ」

「はいはい」

 俺はすぐトラックへ視線を戻した。

 最初のコーナー。

 陽菜のフォームは練習の時と同じように見える。

 でも今日は、明らかに力が入っていた。

 腕の振りも大きい。

 脚もよく動いている。

「陽菜、ちょっと速いかも」

 千紗が小さく言った。

「悪い意味?」

「分かんない。最初からか
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